挑戦のあとには必ず、プレゼントが待ってる。
2歳の時、進行性の感音難聴であることが判明。3歳でリオネット補聴器と出会い“補聴器は私を支えてくれるかけがえのない存在で宝物”と語るのはプロボディボーダーでヨガインストラクターのYUMIEさん。リオンはYUMIEさんとスポンサー契約し、彼女のアクティブな活動を応援し続けている。
「目標を持っても難聴が原因で叶わず、未来に期待を持てない時期がありました。でも今思うとそれは耳のせいにしていただけだったんです。そんな過去に対して、そんなことはない、やればできる。という思いが今の原動力になっています」
かつてプロのボディボーダーとして活躍したYUMIEさん。引退した今では難聴の子どもたち向けのボディボード教室『デフキッズスクール』を主宰しながら、ヨガインストラクターの資格も取得し、幅広い活動を続けている。
「デフキッズスクールでは挑戦して何かが得られた時の喜びを伝えたいなと思っています。何回も挑戦してやっと波に乗れた時、子どもたちの表情がガラっと変わるんです。私自身、小さい頃は周囲の人と違うということに戸惑いを感じていましたが、波が自分の足元を通った時に海はすべての人に平等だと、海の上では難聴なんて関係ないって気づいてボディボードの世界で生きていこうと決めました。聞こえる人と同じ歩き方はできないけど、工夫をしながら前に進むと他の人とは違った方法で夢を叶えられる。挑戦すれば絶対、プレゼントが待っているということを、海の上から伝えていきたいです」
補聴器を隠すのではなく、『魅せる』アイテムにしたいとの思いからカラフルな装飾を施して楽しんでいるというYUMIEさん。どんなことに対しても積極的で、いつでも人生を楽しむことを忘れない。
「私もプロのボディボーダーやヨガインストラクターになることができました。聞こえないということは関係なく、挑戦をすることで聞こえないことが個性になり、強い武器になることがあるんです。観察力が優れていたり、音ではない心の声を人から読み取ることができたり。そんなみんなの個性が発揮できる世の中になるように、これからも頑張りたいです」
今年の7月に行われたボディボードの大会に14年ぶりに出場し、見事に優勝を果たしたYUMIEさん。限界に挑戦する姿は見る人に勇気や希望を与える。YUMIEさんの挑戦はこれからも続く。
YUMIE
1973年東京都生まれ。18歳の時にボディボードと出会い、'03年にプロテスト合格。以降、国内外の大会に出場し、オーストラリアINGLESPRO 9位入賞('06年)、ハワイパイプライン最終戦17 位( '07年)など数々の目覚ましい戦績を残す。'06年よりリオンとスポンサー契約をスタート。'07年の引退後は後進の育成に務めながら講演会などで自身の体験を精力的に紹介するなど、幅広く活躍する。
取材・撮影/曽田夕紀子
- 本記事は「RION Technical Journal Vol.2」から抜粋しています。
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